利根川はなにかと目にする機会があり、上流から河口へ辿ってみたいと思っていた。自転車道も整っているようなので、秋の空に誘われ自転車を担ぎ、群馬県の水上へ輪行、そこから千葉県の銚子へ下りました。計画した当初は出発地を上流部の宝川温泉の藤原ダムくらいからと、考えていましたが安易に水上駅前にし3泊4日の予定で実行しました。最終日に太平洋上はるか彼方から近づく台風の影響を受け、風に負け銚子を目前断念し後日、再挑戦し河口までたどり着きました。(2015/10/4~7&18)

利根川を下って 出会いも

大水上山

 利根川はご存知のように大河です。水源から河口までの距離は、322kmとのこと。このうち山間部を下った先の群馬県の水上から千葉県の銚子河口へは、距離は約236kmほどでしょうか、この間、渋川からは右岸ないしは左岸に自転車道が整備され、快適に走れる区間がほとんどです。一部う回を余儀なくされるところもありますが、河口へは容易に行き着けます。あたりの景色、旧跡を眺め写真を撮りながら下りました。
 その途中に出合もありました。わたしと同じように利根川と周辺の名所旧跡を訪ねている方とお話をする機会もありました。後日、メールで頂いたのがこの写真です。若いころに利根川の源流の山行きで大水上山を撮ったものだそうです。清水さん(埼玉県三郷市)ありがとうございました。

 第一日目 水上から前橋へ

 乗り継いだ上越線の高崎駅から車内は、カメラを持った「撮り鉄」の人が多く、沿線にもカメラを構える人を見かける。SLが走るのではないかと、思った通り渋川駅で遭遇した。ホームに停まっている機関車に人が群がっている。この日は日曜日なので水上駅への間にSLを走らせているようだ。水上には12時前に到着。自転車を組み立て駅前の喫茶店で食事を済ませ、観光案内所に寄り走り始めたのは1時を過ぎていた。風が冷たく晴れているが薄雲が多い。人通りのない温泉街をゆっくり抜け、諏訪峡に出る。県道61号(奥利根ゆけむり街道)を下って行く。

渓谷その1水上橋

駅から下ってくると湯原橋で利根川を渡る。下流は水上峡と名の通り狭まった渓谷になっている。

坂東太郎は、すでに湯原橋で上流方向を見ると川幅がある。清流が橋下を抜けてゆく。

ホテルと渓谷ボートの景

温泉街を抜けると視界が開け道の駅があります。紅葉橋から上流方向の水上渓谷をを見ています。

橋の上からラフティングを楽しんでいる風景が見られ、ここから諏訪峡の2㎞ほどの遊歩道が整備されている。

街道下牧橋

 「奥利根ゆけむり街道」と呼ばれている県道61号線を下る。街道に懐かしい火の見櫓を見てスナップ。

上牧温泉を過ぎ、下牧橋が利根川をまたぐ。この道の先は新幹線上毛高原駅へ続く。

月夜野橋川幅の景

黄色のトラス形式の橋りょうが目に入る。月夜野橋だ。車道専用のようで歩道が別に設けられている。

川幅は広く上流の山々が遠くに見えている。月夜野橋からの風景です。

薄根橋新鷺石橋

薄根橋を渡り上流方向の風景。支流薄根川が利根の本流へ入る。沼田駅の手前400mほどのところ。

国道17号を走りたくないので沼田駅裏を上り沼田街道を考えていたが下川田の新鷺石橋へと出てしまった。

旧街道高岩トンネル

危険な17号線を2㎞走り岩本町交差点で久呂保橋を渡って坂を上り旧道沼田街道の森下宿に出る。

県道255号は山深くなり、JR上越線上り・下りの橋脚が渓谷を渡っている。ここで高岩隧道を抜ける。

綾戸俯瞰

利根川は狭まった谷の底を流れ、ここ綾戸橋で17号線(三国街道)と県道255号を結んでいる。

道は上り眼下に上越線が見え利根川は谷の底を流れ見えない。右岸へ渡る赤い水管橋がみえる。

自転車道自動車道

大正橋を渡り「利根川自転車道」の案内表示を確認。みなかみ町、沼田市、昭和村を経て渋川市に入った。

自転車道を見てホッとする。35kmほど下ってきて、つるべ落としの秋空が夕日の気配になってきた。

上毛自転車道県庁

利根川自転車道は埼玉県の行田市までの67.7km。大正橋の上流の吾妻川公園からとなっている。案内板が随所にあり休憩所も設置され、快適に走れる。

案内板の橋の名前が次々と過ぎて行き、夕暮れが迫る。群馬県庁舎が左岸にオレンジに輝き周りが薄暗くなる。前橋市の両毛線前橋駅前に宿泊を決める。

水上から高崎への走行経路