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敦煌をたずねてその5(9の内)


5日目   11月14日(水曜日)

 安西(瓜州)から莫高窟へ

スナップ

 9時の出発。早朝はマイナスの気温だったというだけにキリッとした空気。マイクロバスで街を抜けて、県道314号を走る。5箇所の烽火台が並ぶ甜水井に向かう。

 道に沿って低い丘陵が続きそこから流れ出た土砂が扇状に広がる。反対側は荒地が地平線まで広がっているように思える。その中に小さな土盛りが所々にある。土葬したお墓だという。地元の人は、この砂漠の好きなところに墓を作って良いという。

 遠くに烽火台の土塁の構築物が見え始める。丘陵から地下水が流れ出し、農業用水の用水路が造られ、その起点となっているところで見学に向かう。明の時代の烽火台で、古代交通路にあって中継点の役目をしていたらしい。
丘陵を上る
中継点の役目を担う烽火台に向かう
倉庫を兼ねた
丘陵の高い位置に構築されている

 敦煌への古代交通路に烽火台


 さらに走ると、道路の両サイドに烽火台が見てきた。合計5個の烽火台があるという。平地に並んでおり、保存せず自然に任せている。
 休憩と昼食をとり、ここから、莫高窟へ向け自転車で走り始めることになる。
 道路は起伏も少なく、360度を見渡せる砂漠の中の道が続き、車も少なく走りやすい。
 しばらくすると、建物が見えはじめ、街の雰囲気が感じられる。敦煌の空港に近づいていた。その先に新しく大きな建物が建設中で、近づくに従い鉄道の駅であることが分かった。08年にはオープンするという敦煌駅である。
 この駅の正面が莫高窟へ向かう道になる。
平地ののろし台
烽火台が平坦地に5個もある
道路際ののろし台
各時代の烽火台が道路沿いにぽつぽつと。

 莫高窟へ自転車で走る


 ペダルが重く感じられ、へとへとになったところで川がカーブし、対岸の崖に穿たれた穴が遠くに見えてくる。
 やっとたどり着いたか、という感慨が湧いてくる。ポプラ並木が現れ、緑の中を進むと、広い駐車場が現れた。
 お土産屋さんがあり、入場券を売る建物が並んでいた。やれやれという気持ちだ。
 ひとつの目的が達成され、ホッとする。
 メンバーと一緒に、対岸の崖に並ぶ窟をバックに記念撮影をする。ここまで56`を走行。

 莫高窟の見学は、ゆっくり明後日にすることにされ、ホテルへ引き上げる。
莫高窟遠景
大泉河の向こうに莫高窟が見える
大牌楼
大牌楼が莫高窟への入場口
 宿泊は「ホテル敦煌賓館」

 敦煌賓館は、4つ星のホテルで諸外国の要人が泊まったところという。その写真がロビーに多数掲げられていて、日本の故人となった政治家もその中にいた。
 ホテルの近くに市場や商店街が連なっており、人も車も多く街は活気がある。
 夕食はホテルのレストランでとる。われわれ外国からの者をはじめ、国内の観光客や団体の人々で溢れ広いレストランは賑やかだ。
 我々のテーブルへも次々に料理が運ばれ、おいしいく大満足であった。夜は、一部屋にみんなが集まりオシャベリ、馬鹿話で盛り上がる。
天女像
ホテルのロビーに天女像
円卓を囲んで
数々の料理が次々に出てきて大満足だ