トップページ  サイトマップ

 「磐梯朝日国立公園(山形・新潟・福島3県)」の福島県には磐梯吾妻猪苗代地域にトレッキングコースが23コースもありますが、その中でわずか3.6kmほどの比較的平坦で、人気のあるのが五色沼自然探勝路です。片道が約1時間半と紹介されています。紅葉には早い時期でしたが歩いてみました。(上の写真は毘沙門沼から見た磐梯山)

裏磐梯

 宝の山・会津磐梯山は、猪苗代湖がおもてだそうで、そのお山の北側が裏磐梯とよばれる高原地帯です。そこに、五色沼などの湖沼群があります。これは磐梯山が1888年(明治21年)の噴火で岩屑なだれを起こし川とその支流をせき止め、できた湖沼の数は大小約300も点在するといいます。

五色沼

 五色沼湖沼群の水源は、上流にある銅沼とされ、その水は強酸性で途中から流入する温泉水のアルカリ成分によって中和される、と説明されています。鉄やアルミニウム、マンガンなども溶け込み、各湖沼の色が変化することになるそうです。
 約300もある湖沼の中でも沼底や湖面周囲の植物、さらに空の色や風などの状況とともに季節によって微妙に湖沼面の色が変わるそうで、こうした独特の美しい景色が楽しめるということから多くの人を魅了する人気の湖沼だといいます。

ルート

 東側からのルートは五色沼入口バス停になり次の順に巡ることになります。
 ◎毘沙門沼
 ◎赤沼
 ◎深泥(みどろ沼)
 ◎竜(たつ)沼
 ◎弁天沼
 ◎瑠璃沼
 ◎青沼
 ◎柳沼

 ほぼ平坦な遊歩道を3.6km歩くと西側の出入口の裏磐梯高原駅(バス停)へ出ます。目の前に檜原湖が広がっていました。
 この神秘の色を見ようと、磐越西線の猪苗代駅からバスに乗り東側の「五色沼入口」バス停から西へと巡って見ました。(2016-10)

五色沼

 五色沼入口から
 毘沙門沼

 五色沼入口でバスを降りると前に裏磐梯ビジターセンターがあります。建物の右を行くと駐車場とお土産物屋さんが見え、道が分岐していました。お店の方へ進むとその先に毘沙門沼がありました。10月中旬の土曜でしたのでバスや自家用車で訪れた大勢の人が湖岸を楽しんでいました。

boat

 光の向きで湖面の色が変わる

 毘沙門沼は、五色沼の中で一番大きな沼です。北湖岸に沿って上り下りしながら沼尻へ伸びる探勝路を行くと、ベンチが置かれコバルトブルーの湖面を見ながら休めます。また、3カ所の沼には、湖面を見渡せるビューポイントがあり説明板もありました。探勝路は、広くなったり狭まったりしながら木漏れ日の中を歩けます。

ベンチ

 赤沼の景色

 赤沼の名称通り赤みがかってるものもあります。水深が浅いため水底の堆積物の色がその沼の特徴を出しているのです。酸化鉄の沈殿物による色で鉄さび色が見えているとのことです。このため植物も限られ、ヨシが水面のかなりの部分を占めていました。水の色は、水中の微粒子の大きさにで見た目が違うといいます。

赤み

 弁天沼のブルー

 みどろ(深泥)沼の青白色の水面を見ながら南岸を進みます。次に現れた竜沼から少し坂になった道を上ると、木かげ越し五色沼の中で二番目に大きな弁天沼が見えてきました。南岸に沿って探勝路がつづいています。湖面はコバルトブルーで美しく見とれます。周囲の木々を映し岸を取り巻くヨシの先に青色が映えます。

青色

 弁天沼の展望デッキ

 弁天沼の南側縁沿いに進むと展望デッキがあり、そこからの眺めです。沼の向こうに西吾妻山の山並みが見えています。ここが五色沼の中で3つあるビューポイントの一つです。ヨシに囲まれた湖面の色と空の青を楽しめるところです。少しののぼりを過ぎると道は平坦な広くなり最終に近づきます。

弁天沼

 瑠璃沼の乳白色

 沼の名称が「瑠璃」と付けられたこの沼は、青白色に見えます。酸性の水が温泉のアルカリ成分で中和しこのような色になるそうです。酸性度が強いとプランクトンが少なくなり、湖面が青くなるそうで、この変化は瑠璃沼から青沼、弁天沼へと水が流れるのにしたがってだんだんと変化して行くと説明しています。

乳白色

 柳沼の風景

 道は上り下りが少なくなり幅も広くなる。だらだらと進むと道路を走る車の音が聞こえ、右に木々の間から湖面が現れた。ここは水面の色に変化はない。周囲の木々は、まだ色づいていないが、ところどころ赤みを帯びた木々も見える。林の先に車の走るのが見え西側の入口になっているバス停のある道路へ出た。

やなぎ沼

 檜原湖の眺め

 五色沼の西の出口は国道459号線で裏磐梯高原駅のバス停があります。檜原湖が目の前に広がり、お土産屋さんやレストハウスなどが道路に沿っています。ボート乗り場から西吾妻山が遠くに見え、気持ちの良い眺めです。

hibarako

裏磐梯高原地図